リサーチレポート 「企業のDX推進動向調査」
から見えたDX推進を阻む
「3つの障壁」

現在、世界の多くの分野でデジタル技術による効率化や新しいビジネスモデルの開発が進み、ゲームチェンジが生まれています。日本でもデジタル庁が発足し、DX推進による産業の活性化、暮らしの豊かさ向上に向けて、官民一体となってDX化が取り組まれています。しかしDXを推進するためには、経営戦略、組織文化、人材不足など様々な課題があり、なかなかうまくいかないケースもあるようです。 日本経済社では日本経済新聞社と共同で、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進状況を明らかにする調査を実施しています。2021年に続き2回目となる今回調査では、新しいビジネスモデルを開発するような「攻めのDX」、業務の効率化を主な目的とした「守りのDX」、この2つの側面から企業のDX推進の進捗や課題を明らかにしました。

目次

今回おこなった「企業のDX推進動向調査」の調査内容は以下となります。

調査タイトル
「企業のDX推進動向調査」
~業務のデジタル化の実態と関連製品・サービス導入状況~
日本経済新聞社と日本経済社が共同で行う事業所調査。2021年と2022年の計2回実施。
調査対象者
「業務のデジタル化」に関与する従業員20名以上の企業に勤める会社員・会社役員1200サンプル
調査手法
インターネット調査
調査実施期間
第1回:2021年3月12日(金)~3月17日(水)
第2回:2022年3月18日(金)~3月24日(木)

「企業のDX推進動向調査」の内容

企業の「業務のデジタル化」における「攻めのDX」「守りのDX」それぞれについて推進状況や課題、意識を調査しました。

  • DX課題取り組み状況
  • 攻めのDX・守りのDX別 関与、相談先、企業の推進状況、自身の積極性
  • 攻めのDX・守りのDX別 導入障壁、導入成果、導入後課題
  • 攻めのDX・守りのDX別 DX戦略への危機感

その他DX関連製品・サービス導入状況やメディア接触についても調査しています。
「攻めのDX」と「守りのDX」の定義、調査回答者の関与状況は以下の通りです。

最も取り組みが進んでいるDX課題は 「業務効率、生産性の向上」

DX課題への取り組みとしては【守りのDX】の「業務効率、生産性の向上」が40.4%と最も進んでおり、【攻めのDX】の「ビジネスモデルの改革や開発」が34.9%、「既存製品やサービスの価値向上」が34.2%と続きます。攻め守り関係なく広範囲に取り組まれている実態が判明しました。

DX推進の障壁は「投資効果」「課題の不明確さ」「予算」

【攻めのDX】【守りのDX】ともに障壁として上位にあがったのは「投資効果」(攻めのDX:26.8%、守りのDX:24.1%)、「課題の不明確さ」(攻めのDX:25.3%、守りのDX:22.4%)、「予算がない」(攻めのDX:24.6%、守りのDX:21.9%)。特に【攻めのDX】においてこれらのポイントがやや高い傾向があります。事業開発やビジネス拡大、顧客の開拓による競争上の優位性確立といった変革は、課題の明確化や投資効果の予測も難しいのだと思われます。そのため予算化や決済が進まない、また推進する人材も不足している、といった状況があるようです。したがって、DX関連製品・サービスの提供者視点で考えると、投資効果、課題の明確化、低価格(コストパフォーマンス)、成功事例等をアピールする情報発信がセールスや導入検討につながりやすいのではないかと思われます。

DX推進の成果を実感できない企業が多い

【攻めのDX】【守りのDX】に取り組んでいる企業のうち、成果をあげられていると実感しているのはそれぞれ約4割にとどまっているようです。また成果の実感は従業員規模の大きさに比例しており、小規模企業では取り組んでもなかなか成果を上げることが難しいようです。中~大企業ほど、意思決定や文書管理等が複雑であり、DXによるビジネス創出のスケールも大きいため、DX推進の投資効果は大きいと考えられますが、いかに成果を実感するかは、「課題の明確化」がカギとなるのではないでしょうか。

企業のDX推進実態およびDX関連の製品・サービスの導入状況など、さらに詳しい調査結果をお知りになりたい方は「資料ダウンロード」をお申込みください。

執筆者

宮本 泰史
日本経済社
コミュニケーションプランニング局
企業DX推進実態調査プロジェクト

彦坂 貴子
日本経済社
コミュニケーションプランニング局
企業DX推進実態調査プロジェクト

鈴木 美紅
日本経済社
コミュニケーションプランニング局
企業DX推進実態調査プロジェクト

※内容および執筆者の所属・肩書は2022年12月現在のものです

BACK TO LIST