クリエイティブ広告賞 リアリティのある“ありえない景色”で、
コロナ禍から立ち上がる姿を表現
〜新聞15段 企業広告〜

担当者

中村博之
日本経済社 クリエイティブ局 第2部
クリエイティブディレクター/アートディレクター

前坂ひかり
日本経済社 クリエイティブ局 第2部
デザイナー

1915年の創業以来、計測、制御、情報の技術を軸に最先端の製品やソリューションを提供し、産業界はもとより、持続可能な社会の実現に貢献している横河電機株式会社(YOKOGAWA)。ここ数年、「地球の物語の、つづきを話そう。」をキャッチフレーズにキャンペーンを展開しています。今回ご紹介する新聞広告は、そのキャンペーンの一環として2021年に制作、昨年 Graphis Advertising Awards 2023 でSilverを受賞しました。

課題

キーワードは “Resilience(レジリエンス)”。

“人と地球が共生する未来” へと歩んでいくことを訴求する、今回の広告制作においてクライアントよりご提示いただいたキーワードは “Resilience(レジリエンス=回復力、復元力)” です。2021年当時、世の中は新型コロナウイルスに翻弄され、さまざまな制約や我慢を強いられていました。その中でも失意や無念に負けずに立ち上がり、社会を復元しようと前に進んでいく、そんな希望を感じさせる “Resilience” を表現するクリエイティブが求められました。

実施内容

リアリティのある“ありえない景色”を目指す。

日が暮れて、夜が明ける。未来永劫、変わることのない地球の営みをビジュアル化することで “Resilience” を表現することができるのではと考え、ビジュアルコンセプトを “つづいていく社会” と定めました。しかし、時間の流れを静止画で表現するのは困難です。そこで日没→夜→夜明けへと移り変わる東京の空と街並みを一定間隔で撮影し続けて、ワンビジュアルに再構成することにしました。この虚構のビジュアルに説得力を持たせるため、こだわったのはリアリティです。各時間帯に撮影した写真を単純なグラデーションで合成するのではなく、できるだけ個々の建物ごとに合成してもらうよう、フォトグラファーとレタッチャーの方にお願いしました。そうすることで、それぞれの建物が違う時間帯に存在しているという実在感を表現できると考えたからです。街並みは、縦長の新聞広告に合わせ、大胆に90°回転させて配置しました。

新聞広告(15段)

成果

掲載タイミングも良く、未来を見据える企業姿勢を効果的にアピール。

クライアントからの強いご要望で、東京パラリンピック閉会式の翌日の掲載面を確保。コロナ禍でさまざまな制約や困難もあった祭典の閉幕直後、その舞台となった東京を背景に「100年後の東京の空が、美しく、力強くありますように。」というメッセージを発信しました。クライアント社内の反響も高く、新聞広告の他、雑誌広告、バナー広告も制作。YOKOGAWAの “この先の未来を見据える姿勢” を非常に効果的にアピールすることができました。

※内容および担当者の所属・肩書は2024年3月現在のものです。