クリエイティブ広告賞 総合物流企業グループとして新たな時代に挑む
JR貨物の姿を伝え、広告賞をダブル受賞
~新聞30段企業広告~

担当者

上田伸彦
日本経済社
クリエイティブ局 第3部
クリエイティブディレクター

日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)では、2021年まで3年にわたって現場で働く社員の「鉄道魂」にスポットを当ててシリーズ広告を展開してきましたが、次のステップでは視点を「鉄道」から「物流」に広げ、JR貨物の目指す姿を伝えていくことになりました。すべての原稿が広告賞を受賞するというこれ以上ない結果を残すことができた前シリーズに負けない原稿をつくるため、新たな広告制作がはじまりました。

課題

これからの物流でJR貨物が果たす役割を伝えたい。

さまざまな社会的課題に物流が直面している今、トラック・船舶・航空機と鉄道が競争するのではなく、それぞれの特性を活かして最適解に導く「モーダルコンビネーション」が求められています。また、広告掲載の前月には、陸・海・空の物流ジャンクションと言われる東京貨物ターミナル駅に、積み替えの利便性を高める駅ナカ施設「東京レールゲートEAST」が完成するという大きなトピックもありました。今回の広告では、他の輸送モードと協力しながら、鉄道を軸にした総合物流を推進するJR貨物の役割を伝えることが課題でした。

実施内容

現場のビジュアル、現場のメッセージが、企業の想いを語る。

案が決まるまでは紆余曲折ありました。当初東京レールゲートを中心に東京貨物ターミナル駅案を模索するも絵が弱いため別方向に転換。しかし、検討に検討を重ねた案も「迫力がない」ため撮影直前でNGに。東京貨物ターミナル駅に立ち戻って再提案したのがこの広告です。夜の貨物駅の全景を紙面いっぱいに見せ、そこに東京レールゲートも写り込むというビジュアル。そして、キャッチはJR貨物の方の発言にあった「競争から協調へ」。奇をてらうことなく、現場の絵、現場の言葉からつくられた広告は、NG案以上に「Real」と「Fact」の強さを感じるものでした。ディレクションされたJR貨物のデザイン顧問の先生が言われるとおり、「表現は現場にある。それに気づいていないだけ」だと痛感させられました。

新聞広告(30段)

成果

ふたつの広告賞を受賞。好発進を切れた、新たなシリーズ広告。

制作した新聞広告は、交通広告にも転用し全国の主要駅で掲出。コピーを連動した動画もつくるなど多面的に展開されました。また、JR貨物のパーパスを伝えている広告ということもあり、毎年発行されている「JR貨物グループレポート」のトップメッセージで大きく取り上げていただいたことも大きな成果です。さらに、「2022年(第71回)日経広告賞 自動車・運輸・輸送部門 優秀賞」、「2023年(第44回)日本B to B広告賞 新聞広告の部 審査委員会特別賞」も受賞することができ、新シリーズは上々のスタートとなりました。

交通広告(東京駅)

※内容および担当者の所属・肩書は2023年7月現在のものです